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[Chapter.05]中耳炎診療に対する想い中耳炎診療に対する想い

中耳炎の治療方針中耳炎治療方針

当院では内視鏡を用いた診療により、「見える診療」を徹底しております。
患者さまに画像を見ていただくためだけでなく、正確な診断や経過の記録を行うためにも
内視鏡を用いているのです。(内視鏡に関する治療についての当院の考え方を
ご確認されたい方はこちらをご覧ください。)
 
中耳炎においては、鼓膜の発赤や陥凹(へこみ)、滲出液の貯留といった症状が見られます。
特に小さなお子様の場合、裸眼では中耳の状態を詳細に観察することが難しいのですが、
内視鏡を用いることにより鮮明に観察することができます。その上、治療を開始した時から
現在の中耳の状況を時系列で確認していくことができるというメリットもあります。
 
昨今、保育園に入っているお子様が増加していると言う社会事情もあり、乳幼児の中耳炎に
おいては以前より難治化、遷延化しやすくなっていると言われています。
なかなか治らない中耳炎に不安を感じている保護者様も多数いらっしゃることと思います。
 
その為、当院では保護者の方の不安を少しでも和らげる為に、
中耳炎の状態[鼓膜の状態、滲出液の有無etc]を知っていただき、
中耳炎の診療方針をご家族と相談の上、決定していきます。

ぞうたろう 診療の様子①ぞうたろう 診療の様子②

内視鏡診療を徹底することで判明した中耳炎治療の真実内視鏡診療を徹底することで判明した中耳炎治療の真実

また当院では内視鏡を用いた診療により、治療のレベルを上げる事ができたと感じる一方で、
つくづく中耳炎の治療は難しいと改めて思うようになりました。
例えば次のような例です。

最近まで中耳炎と言われていたため、他の耳鼻科さんにかかっていた。
「もう良くなったよ」と言われて安心していたが、さほど日が経たないうちに鼻水がまた出てきた、あるいは熱が出たなどの症状があり、たまたま当院を
受診したら「鼓膜が真っ赤ですね」と言われてしまった。

前回まで診てもらっていた医師あるいは今回診察を行っている当院に対して
「いったいどういうことなの?」と疑問をぶつけたくなる一幕です。
しかしこの状況、どちらかがウソを言っているとは限らないのです。

そもそも中耳炎とは、このような急な経過をたどるものだと言う
認識を持っていただきたいのです。
内視鏡を使うことにより、使用する前には
見えていなかった世界が見えるようになりました。
治療するにあたって、より正確な現状の把握が必要なことは勿論ですが、
その一方で「なかなか鼓膜の状態が改善しない」という現実を、
保護者の方に見ていただかなければならないことも時にはあります。
このような状況は我々医師にとっても、辛いものです。

「より効果の高い治療を行いたい」「より効果の高い治療を行いたい」

よく見えるようになったことにより、この想いが一層強くなりました。
そこで、当院では最先端の鼓膜切開用レーザーであるオトラムを導入して、
より最善の治療を提案できるようにしました。(詳細はコチラ

当院ならではの中耳炎に対する診療に関して、
「内視鏡を活用した見える診療」と「オトラムを用いた鼓膜切開」
現段階では自信を持っている2つの武器です。
 
日進月歩する診療に対して、今行っている診療が常に患者様にとって
最高の治療をご提案することができるよう、日々精進してまいります。

高槻やまもとクリニック 院長 山本和弘

難治化する中耳炎
近年では全国的に中耳炎が難治化しており、より正確な診断と適切な治療が必要になってきております。
鼓膜切開
患者様にとって治療効果の高い治療の最善の選択肢として、鼓膜切開をする場合もあります。
オトラム(OtoLAM)
当院では全国でも導入例の少ないレーザー鼓膜開窓装置であるオトラム(OtoLAM)を導入しております。
チュービング
数回の鼓膜切開を行っても治癒に至らない患者さまに対しては、チュービングによる治療もご提案いたします。